私達は普段、息を口で吸って口で吐く「胸式呼吸」を行っています。ストレスを感じるとこの傾向はさらに高まり、呼吸は浅く早いものになります。緊張しているときの呼吸が「胸式呼吸」です。

反対に、眠っているときやリラックスしているときは、ゆっくりと深く、鼻から息を吸って口から吐く「腹式呼吸」になっています。「胸式呼吸」は自律神経のうち、ストレスを感じると刺激される交感神経が強く働いている状態であり、「腹式呼吸」は副交感神経が働いて、神経が落ち着き、ゆったりとした気分のときに行われます。

自律神経のバランスが乱れると免疫細胞はうまく働かなくなり、活性が低下して細菌やウイルスに感染しやすくなったり、逆に強く働きすぎて無害なものや自分の体を攻撃してアレルギーなどを引き起こします。

現代人は日常的にストレスにさらされており、交感神経が優位になっている状態が続いていますから、副交感神経を刺激することで自律神経のバランスを整えることができます。

そのためには、意識的に「腹式呼吸」を行うことが大切です。つまりは「深呼吸」も、立派な免疫力向上のストレッチになるのです。椅子に深く腰掛け、背もたれにもたれるなど楽な姿勢を取って、ゆっくりと鼻から息を吸ってください。この時、お腹が膨らむことを意識します。

体内深くまで新鮮な酸素を取り入れ、血液循環を改善させます。お腹がぱんぱんに膨らんだら、5秒ほど息を止め、続いてゆっくりと時間をかけて口から息を吐き出します。この時には膨らんだお腹がぺたんこになるまで吐き切ることがポイントです。

これを何回か繰り返してください。深呼吸するだけで緊張した精神状態がリラックスし、副交感神経が刺激されて血管が拡張して血行が良くなり、免疫細胞が働きやすくなります。デスクワークで疲れを感じたら、その場で深呼吸。

立っているときでも、少し胸を開く感じで大きく深く呼吸を行えば、それだけでリラックス効果が得られて免疫力がアップします。

深呼吸を行うことで腹筋が動き、繰り返すことで鍛えられてお腹が引き締まってきます。疲れたときに出る「ため息」は、「腹式呼吸」を行ってリラックスしようとする無意識の反応なのです。

しかし「ため息」はマイナスの反応がもたらすものです。ため息をつくということは、それだけ疲れやストレスを感じているということ。自律神経のバランスも乱れています。免疫力を上げるためには、意識的に深呼吸して神経を安らがせ、リラックスすることが重要です。毎日の深呼吸を習慣にして、免疫力を高めていきましょう。