人間は二足歩行を始めてから、首や肩、腰などが体を支えるために大きな役割を担うようになりました。しかし、もともと四本の足でバランスを取っていたうえに、脳が発達して頭の部分が大きくなり、関節に掛かる負担は他の動物とは比べ物になりません。

おまけに、デスクワークでずっと同じ姿勢を取っていたり背筋が曲がっていたりすると、どうしてもその部分の筋肉が凝り固まってしまいます。筋肉が凝ると、血管を圧迫して血液の流れを悪くしてしまいます。

血行が悪いと免疫細胞がうまく働くことができず、また痛みや緊張から自律神経のバランスが乱れ、交感神経が優位になりますます免疫力が下がってしまいます。そこで、座ったままで行うことのできる筋肉をほぐす簡単な「回し運動」をして、凝りを解消し免疫力の低下を防ぎましょう。

椅子に深く腰掛け、体を安定させます。背もたれにはもたれず、背筋を伸ばしてください。そのまま、首を上下、左右に倒すことを何度か繰り返し、最後に肩の力を抜いて首全体をぐるぐると回します。

同じ方向に回し続けると平衡感覚が狂ったり頭痛の原因になったりするので、1回ずつ回す方向を変えることがポイントです。続いて、腕をまっすぐ真横に突き出し、首を動かさず肩だけが回転するように注意しながら腕を水平に前に回します。これは2回ずつくらい、左右の腕を変えながら行ってください。

両腕を上げ、片肘をもう一方の手で押さえるようにして引きながら腕と肩を回します。これも2~3回ずつ、左右を交代してください。最後の仕上げに、椅子の背もたれを掴んで、背骨を軸にして上半身を左右交互にひねります。

デスクワークを行っている人は、2時間に1回くらいのペースでこれらの「回し運動」を行ってみてください。

同じ姿勢を続けていることで固まっていた筋肉を、回す形で動かすことで適度にほぐし、血行を改善して肩こりや腰痛を取り除くことに役立ちます。

血液の循環が良くなると、その部分で滞っていた老廃物が排出されるようになり、免疫細胞も活発に活動できるようになって全身の免疫力向上につながります。何より、肩こりがなくなると体が楽になって自然と気持ちもリラックスします。

気分が良いとそれだけで免疫力が上がって病気にかかりにくくなるのです。毎日少しずつでも関節を回して、心と体を健康に保ちましょう。