免疫力を上げるための食事やサプリメントなど、様々な手段がテレビや雑誌などで特集が組まれ、紹介されるようになりました。しかし、最も基本的で、だからこそ忘れられがちなものがあります。

それは、「体を清潔にすること」です。外から帰ったら手洗い、うがいをし、毎日お風呂に入って、きちんと洗濯した服を着る。清潔な生活を送ることは、そのまま免疫力アップにつながります。

皮膚は異物の侵入から体を守る第一の防壁なので、手洗いの習慣を付ければそれだけで細菌やウイルスの付着を減らすことが出来ますし、食事の前に手を洗えば、口から体内に入ってくる異物を少なくすることが出来ます。

うがいも同様で、喉の粘膜に付着した細菌などを洗い流すことで免疫系に掛かる負担を減らしてくれます。

特に、まだ十分な免疫力のついていない子供には、しっかりと手洗いとうがいの習慣を身に付けさせてください。しかし、清潔さにこだわるあまり、除菌スプレーなどを多用したり外で遊ばせないようにしたりするのは逆効果です。

免疫系は体内に侵入した異物を退治すると同時にその異物を記憶して抗体を作り、次に同じ異物が侵入してきた時にすばやく攻撃できるようにする高い学習能力を持っています。

最初から細菌やウイルスに触れない生活を送っていると、抗体を作ることも出来ません。むしろ、子供のうちは外でしっかりと遊ばせ、ある程度異物に触れさせる機会を作りましょう。

その上できちんと手洗いとうがいを行わせれば、大半の異物は洗い流せるので、病気に感染するリスクを減らし、免疫系の学習能力を存分に発揮することができます。さらに、外を歩いたり走ったりすることで体力がつき、さらに免疫力を上げることに役立ちます。

毎日のお風呂や、掃除洗濯も、普段の生活の中で自然に免疫力を上げる効果を持ちます。情報が溢れる世の中だからこそ、一番基本的なことがおろそかになりがちです。身の回りを清潔に保ち、雑菌を減らしながら適度に抗体を作っていくことが免疫力を向上させてくれます。

よく現代の子供は昔に比べて体が弱くなったと言われますが、それは最近喉を越した清潔主義がもたらしたものかもしれません。不潔にしておくのは論外ですが、雑菌を恐れるあまり神経過敏になり、「無菌状態」で育ってしまうと抗体を持つことも出来なくなります。

子供の頃から外でしっかり遊んで体力を付け、体をきれいにして病気を防ぐことが実は何より免疫力を上げてくれるのです。