タバコの有害性は非常によく知られています。有害物質による発ガン性の高さに加え、血管を過剰に収縮させて動脈硬化や脳卒中のリスクも高め、様々な病気の原因になります。そして、タバコは免疫力にも大きな害を与えるのです。

タバコを吸うことにより、煙とともに一酸化炭素が体内に侵入します。通常、血液中のヘモグロビンは酸素と結合して全身に酸素を運ぶ働きをしていますが、一酸化炭素は酸素と比べて200倍もヘモグロビンと結合しやすいため、酸素が運ばれにくくなってしまいます。

そのため、体内で慢性的な酸欠状態が起こります。酸素が足りないと、栄養分が全身に行き渡らなくなり、老廃物を排出する力も衰えてしまいます。こうして、免疫力が低下していくのです。

他にも、タバコに含まれる有害物質は免疫力に多くの悪影響を与えます。まず例として、ニコチンが血管を収縮させて血行が悪くなり、血液中の免疫細胞の働きが阻害されます。

また、白血球の一種で体内に侵入した異物を食べてくれるマクロファージの抗体生産機能を低下させたり、免疫力を促進するリンパ球の減少を招きます。さらに、免疫系のエネルギーとなるビタミンCを大量に消費してしまうため、免疫力が低下してしまいます。

これら血液中の免疫系への影響だけでなく、唾液の分泌量を減少させたり、気管支や肺から異物を体外に吐き出す線毛の働きを低下させます。このように、タバコを吸うことで免疫力が低下し、さらにタバコには多くの発ガン性物質が含まれているため、ガン発病のリスクは大幅に跳ね上がります。

しかも、タバコは吸っている本人だけでなく、副流煙により周囲の人にまで害を広めてしまいます。副流煙に含まれる有害物質の量は、普通に吸う場合の4倍とも言われています。

まだ十分な免疫力のついていない子供の近くでタバコを吸ったりしてしまうと、その子の将来に大きな悪影響を与えることになります。未成年の喫煙が禁止されているのもこのためです。タバコは百害あって一利なし。免疫力を低下させないためにも禁煙の習慣を身に着けてください。